2007年 08月 14日
ガレージ床エポキシ塗装の施工 |
今回マイガレージで行ったエポキシ塗装の工程をご紹介します。
流れとしては
剥離or目荒らし~プライマー~バインダー~樹脂モルタル~ポリッシャー~目止め~上塗り
と、かなり複雑になっています。
さすがに業者は手馴れたもので、これだけの工程をたった二日で仕上げていきました。
[剥離or目荒らし]
剥離といったら、削り取る様を想像してました。
実際は全く違います。
打撃です。
マシンガンのような打撃です。
小型の耕運機(H〇NDAのCMに出てくるアレです)のような機械を使うのですが
そのエンジン音と打撃音でガレージ内外はトンデモナイ騒ぎになりました。
まさに工事現場って感じです。
作業を平日の昼間にしたのは正解でした。。。
器具の先端は隠れていて正確なところは分かりませんが
ハンマードリルの先端が無数に付いたドラムを回転させながら
押し付けてるのだと思います。
ダダダダッってものスゴイ音。
意外だったのは、殆ど粉塵が出ないことです。
業者に尋ねると、集塵機が内蔵されているそうです。
それにしても、これだけコンクリートを削っていながら
マスク無しで居られるというのは相当な機能です。
そして、その剥離具合ですが
メチャクチャ荒れます。
まさに『荒れ』です。

いやー。
建物の基礎をそのままガレージ床にしなくて本当に良かった。
もしそうしてたら、この剥離はできませんでした。
深いところだと1cmぐらいエグレてますもん。
もしコンクリート面が健全で、今回ほどまで荒らす必要が無い場合は
大人し目の耕運機でざっと目荒らしするだけだそうです。
こっちだと、もうちょっと静かだったろうな。。。
[プライマー]
ほうきなどで掃除をしたら、その上にプライマーを塗ってしまいます。
で、乾くのを待ちます。
ここで大きな疑問が生じました。
硬化不良を起こした塗装が完全には剥げていないんです。

業者にたずねたところ
「樹脂モルタルは、基本的に『重さで持たせる』ものなので
多少下地の条件が悪くても影響はない。」
とのこと。
あれー。
以前ネットで調べた業者は、旧塗膜を完全に剥がしてたけどなー。
しかし『重さで持たせる』のは本当だと思うので、そうなると筋は通ってるのかな?
あれだけ凹凸を作ってあったら、樹脂モルタルとの密着性はかなりの物だから
まぁいいか。
こんなことなら、苦労して自分で剥離する必要なかったよ。。。
[バインダー(正式名称不明)]
プライマーの乾燥を確認後、バインダーを塗ります。
樹脂モルタルの密着性を上げるもの。
基本的には樹脂そのものです。
こいつが乾かない間に樹脂モルタルを塗っていきます。
(後に記しますが、樹脂モルタルを『押さえる』時に、このバインダーと
一体になるのだと思われます。)
[樹脂モルタル]
ガレージ床の仕様を決める時にも候補に上がっていた樹脂モルタル。
その時は、正直言ってどんなものかよく分かっていませんでした。
ただモルタルという響きが割れやすいイメージを連想させたために、候補から外しました。
(樹脂モルタルはかなり頑丈らしいのですが、中でもさらに特殊な物があり
航空機の整備工場に使われる奴は厚さたった数mmあれば
戦車が上を走り回っても大丈夫だそうです。)
今回床を塗装するに当たり、なぜこの樹脂モルタルを採用したかと申しますと
その理由は三つあります。
一つは、床の細かな凹凸を無くしたかったためです。
マイガレージの床は、コンクリート金ゴテ仕上げでした。
こいつが曲者で、かなり凸凹があったのです。
自分で塗装してみて、初めて気付きました。
せっかくツヤツヤの塗装にするのに、表面が凸凹ではね。
わたしの想像ですが、施工した業者は左官屋ではなく、基礎屋だったのかも。
二つ目に、 丈夫な割りに安価だったことです。
家の完成後、床の塗装について調べるうちに樹脂モルタルの良さは
なんとなく分かったのですが、きっと高いだろうと思ってました。
ところが今回の場合、エポキシ塗装とシステムになっているので
案外安価だったのです。
三つ目
今回床塗装を業者に頼むことになった原因は
床に硬化不良を起こした塗装が残っていたからですからね。
生易しい手段では、あの塗装を剥離することは不可能です。
豪快な剥離作業を採用するなら、樹脂モルタルを使わないと塗装は不可能です。
そういうことですので、コンクリートの表面が平滑で、旧塗膜もなく
白華現象も起こしていない元気な状態であれば
樹脂モルタルは必ずしも必要ないと思います。
あ、もしモルタル仕上げだとしたら、モルタルを剥がす必要はあるかも知れません。
せっかく上塗りが硬くても、下地がモルタルでは割れが発生するでしょう。
さてさて、ここまで何度も樹脂モルタルと呪文のように唱えてきましたが
「それって何?」
みなさん思いますよね?
これが、「モルタル」という名前から想像するのと全く違いました。
いえ、モルタルと呼ぶのが本来オカシイと思います。
通常のモルタルは、セメントと骨材から成り立ってますよね。
セメントが水と反応して硬化する。
骨材として砂が使われています。
一方の樹脂モルタルはというと
エポキシ樹脂と骨材(圭砂)から成り立っています。
つまりセメント(モルタル)は一切使わないんです。
モルタルと同様な呼び名を付けるとすると、『樹脂』になってしまいます。
モルタルのような使い方、見た目なので樹脂モルタルと呼ぶのではないでしょうか?
ま、主成分がエポキシ樹脂ですので、丈夫なのは理解できます。
この樹脂モルタルの施工が結構面白いです。
まずは樹脂を作ります。
エポキシ塗装をDIYされた方はまずいないと思いますが
エポキシパテを使ったことがある方は多いのでは?
パテは粘土状ですが、樹脂モルタル用の樹脂は液体という違いはありますが
A液、B液を混ぜるという部分は同じです。
主剤、硬化剤なんでしょうかね。
季節(気温)によって違う物を使うと言ってましたので。
液というからには、確かに液体です。
これに骨材を混ぜます。
今回は圭砂5号を使っていました。
この時に使うのはコンクリートミキサーです。
混ぜ終わった時点では、サクッとシットリという感じの、まさに『モルタル』然としています。
これを塗る(?)のは木コテを使います。
サクっと盛っていく様な感じです。

その後、鉄コテで『押さえ』ます。
左官作業をご覧になったことのある方はご存知かもしれませんが
モルタルやコンクリートの場合、タイミングを見計らって、コテで押さえると
水分が上に上がってきて、表面が平滑になっていきますよね。
樹脂モルタルでも似たような作業をするのですが
どうやら意味合いが異なるようです。
サクっと盛られた樹脂モルタルを、まさに『押さえ』ていきます。
職人さんは相当力を入れていました。
そして『押さえ』が終わった樹脂モルタルは、さっきまでの『サクっと感』が消え
『ビシッと』した感じになります。
擬音ばかりですいません。
どうにも上手く説明できません。
画像を載せますのでご勘弁を。
あ、海水浴場でやる遊びを思い出してもらうと、一番近いかも。
ほら、砂に水を混ぜると固まるじゃないですか。
あんな見た目です。
水の代わりに樹脂を使う。
うん。我ながら良い例えだ。

話は逸れますが、『押さえる』時に使うコテが面白いんです。
通常のコテは船首状の形をしていますが、押さえ用のコテは長方形なんです。
しかも、板がかなり薄い。
ゼンマイのバネのような感じの素材です。
もしかして鋼だったのでしょうか。
ちゃんと施工した樹脂モルタルでも目はかなり粗いんだそうです。
大規模な工場などでは、入り口部を樹脂モルタルのままにしておくらしいです。
こまかな穴がある状態なので、水切りになるんだってさ。
ちなみに厚さは5mm。
この程度の厚さでいいんですから不思議です。
丈夫さもそうですけど、さっき出てきた『重さ』です。
床面に施工した樹脂モルタル全体の重さで『持たせる』という意味なんですかね。
樹脂モルタル自身(同志?)がしっかり結合しているということか。。。
[ポリッシャー]
よく、コンビニで床の掃除に使われてるのと見た目は同じです。
異なるのは、床に接する面には大きなサンドペーパーが仕込まれてることです。
要はペーパーがけですね。
大きな凹凸を無くすために行うようです。
完成後に気付いたことなんですが
このペーパーがけを、もっと念入りにやってもらったら良かったな、と。
そうすれば、床のの平滑度が数段アップしたと思います。
コテ目なりに塗膜を作ってしまっているため、ウネリが残ってしまったんですよねー。

画像で白っぽく写っているのが削り粉です。
[目止め]
上に書いたように、樹脂モルタルは結構目が粗いのです。
そこで、上塗りをかけるには細かな穴を埋める必要があります。
それが目止めです。
目止めは、ほぼ樹脂モルタルと同じような物を塗ります。
見たところ、材料はほぼ同じです。
骨材の量が少ないのと、粒子が細かい(圭砂6号)ので
粘り気はあるものの、かろうじて液体状でした。
トロッとした液状です。
これもコテで塗っていきます。
職人はパテと呼んでいました。

白い樹脂を使ったので、一見上塗り完了のようですが
よく見ると、まだ樹脂モルタルの素材感が透けています。
[上塗り]
エポキシ塗装といっても、その施工方法は大きく分けて二種類あるようです。
薄膜塗装と厚膜塗装。
薄膜は通常の塗装です。
今回は薄膜ではないので詳しくは分かりませんが
刷毛やローラーで塗るのだと思います。
サンプルを見た限り、表面はウレタン塗装と似ています。
あんまりツヤツヤではありません。
自然な感じ。
注目は、今回チョイスした厚膜。
読んで字の如し。
塗膜が厚いんです。
約1mmあるらしいです。
塗膜1mmってスゴイですよ!
厚みがあるからこそ、表面が平滑になるんですね。
フラッシュサーフェス。。。
意味もなく、感慨深げ。。。
これであの透明感のあるツヤがでる訳です。
本来、表面を平滑にすることの目的はルックスの追求のためではないと思います。
食品工場などは厚膜を使うそうですが
これはやはり汚れの付着をさけることによって清潔さを保つことが目的でしょう。
薬品工場や、クリーンルームも同じ目的かもしれません。
汚れが付きにくいという点は、個人のガレージでもメリットです。
埃や、土、砂が溜まるところがありません。
コンクリの凹みに溜まってしまった油汚れを取り除くのは大変ですから。
さて、刷毛やローラーで塗装したのでは、この厚膜は作れません。
では、どうするの?
結構豪快というか、適当というか。。。
樹脂モルタルを作った時と同様に、A液、B液を混ぜて塗料を作ります。
上塗りの場合は空の缶の中で撹拌機を使って混ぜます。
で、出来上がった塗料を現場に運び、缶をひっくり返します。
ドロー。。。っと広がって行きます。
コテで均します。
以上。
場所によっては、缶をひっくり返さずに
缶から床にたらす感じで行き渡らせます。
ね?
塗装してるって感じじゃないですよね?
厚くできるわけだ。
塗装前に塗装屋さんに言われたんですが
「必要な穴があったら、今のうちに栓をしておいてください。」
そりゃそうだ。
こんな工法だったら、なんでもかんでも埋まってしまいますよ。
テープでマスキングしたって、テープごと埋まってしまいます。
作業中の画像は。。。
。。。。。申し訳ないのですが、ありません。。。。。
だってね、塗装の当日は、メチャクチャ暑かったんですよ。
ちょっと室内に涼みに入ってた間にほとんど終わってしまってたんです。
かかった時間は約30分ぐらいでしょうか。
他の樹脂モルタルや目止めも手際よくやってましたが
上塗りが一番早かったですね。
きっと可使時間の関係もあったと思います。
エポキシは、とにかく初期硬化が速いので、あっというまに表面硬化が始まるらしいです。
そうなる前に均してしまわないと、盛り上がったまま硬化してしまいます。
心配した臭いは全く大丈夫でした。
最近のエポキシ塗装は全く溶剤を使わないのだそうです。
よって刺激臭は全くなし。
アーモンドのような甘~い匂いがしました。
その匂いに誘われて虫が寄って来やすいのが難点だそうです。
たしかにマイガレージの床にも、一匹地層化しています。
と、いうような工程で、マイガレージの床塗装は行われました。
流れとしては
剥離or目荒らし~プライマー~バインダー~樹脂モルタル~ポリッシャー~目止め~上塗り
と、かなり複雑になっています。
さすがに業者は手馴れたもので、これだけの工程をたった二日で仕上げていきました。
[剥離or目荒らし]
剥離といったら、削り取る様を想像してました。
実際は全く違います。
打撃です。
マシンガンのような打撃です。
小型の耕運機(H〇NDAのCMに出てくるアレです)のような機械を使うのですが
そのエンジン音と打撃音でガレージ内外はトンデモナイ騒ぎになりました。
まさに工事現場って感じです。
作業を平日の昼間にしたのは正解でした。。。
器具の先端は隠れていて正確なところは分かりませんが
ハンマードリルの先端が無数に付いたドラムを回転させながら
押し付けてるのだと思います。
ダダダダッってものスゴイ音。
意外だったのは、殆ど粉塵が出ないことです。
業者に尋ねると、集塵機が内蔵されているそうです。
それにしても、これだけコンクリートを削っていながら
マスク無しで居られるというのは相当な機能です。
そして、その剥離具合ですが
メチャクチャ荒れます。
まさに『荒れ』です。

いやー。
建物の基礎をそのままガレージ床にしなくて本当に良かった。
もしそうしてたら、この剥離はできませんでした。
深いところだと1cmぐらいエグレてますもん。
もしコンクリート面が健全で、今回ほどまで荒らす必要が無い場合は
大人し目の耕運機でざっと目荒らしするだけだそうです。
こっちだと、もうちょっと静かだったろうな。。。
[プライマー]
ほうきなどで掃除をしたら、その上にプライマーを塗ってしまいます。
で、乾くのを待ちます。
ここで大きな疑問が生じました。
硬化不良を起こした塗装が完全には剥げていないんです。

業者にたずねたところ
「樹脂モルタルは、基本的に『重さで持たせる』ものなので
多少下地の条件が悪くても影響はない。」
とのこと。
あれー。
以前ネットで調べた業者は、旧塗膜を完全に剥がしてたけどなー。
しかし『重さで持たせる』のは本当だと思うので、そうなると筋は通ってるのかな?
あれだけ凹凸を作ってあったら、樹脂モルタルとの密着性はかなりの物だから
まぁいいか。
こんなことなら、苦労して自分で剥離する必要なかったよ。。。
[バインダー(正式名称不明)]
プライマーの乾燥を確認後、バインダーを塗ります。
樹脂モルタルの密着性を上げるもの。
基本的には樹脂そのものです。
こいつが乾かない間に樹脂モルタルを塗っていきます。
(後に記しますが、樹脂モルタルを『押さえる』時に、このバインダーと
一体になるのだと思われます。)
[樹脂モルタル]
ガレージ床の仕様を決める時にも候補に上がっていた樹脂モルタル。
その時は、正直言ってどんなものかよく分かっていませんでした。
ただモルタルという響きが割れやすいイメージを連想させたために、候補から外しました。
(樹脂モルタルはかなり頑丈らしいのですが、中でもさらに特殊な物があり
航空機の整備工場に使われる奴は厚さたった数mmあれば
戦車が上を走り回っても大丈夫だそうです。)
今回床を塗装するに当たり、なぜこの樹脂モルタルを採用したかと申しますと
その理由は三つあります。
一つは、床の細かな凹凸を無くしたかったためです。
マイガレージの床は、コンクリート金ゴテ仕上げでした。
こいつが曲者で、かなり凸凹があったのです。
自分で塗装してみて、初めて気付きました。
せっかくツヤツヤの塗装にするのに、表面が凸凹ではね。
わたしの想像ですが、施工した業者は左官屋ではなく、基礎屋だったのかも。
二つ目に、 丈夫な割りに安価だったことです。
家の完成後、床の塗装について調べるうちに樹脂モルタルの良さは
なんとなく分かったのですが、きっと高いだろうと思ってました。
ところが今回の場合、エポキシ塗装とシステムになっているので
案外安価だったのです。
三つ目
今回床塗装を業者に頼むことになった原因は
床に硬化不良を起こした塗装が残っていたからですからね。
生易しい手段では、あの塗装を剥離することは不可能です。
豪快な剥離作業を採用するなら、樹脂モルタルを使わないと塗装は不可能です。
そういうことですので、コンクリートの表面が平滑で、旧塗膜もなく
白華現象も起こしていない元気な状態であれば
樹脂モルタルは必ずしも必要ないと思います。
あ、もしモルタル仕上げだとしたら、モルタルを剥がす必要はあるかも知れません。
せっかく上塗りが硬くても、下地がモルタルでは割れが発生するでしょう。
さてさて、ここまで何度も樹脂モルタルと呪文のように唱えてきましたが
「それって何?」
みなさん思いますよね?
これが、「モルタル」という名前から想像するのと全く違いました。
いえ、モルタルと呼ぶのが本来オカシイと思います。
通常のモルタルは、セメントと骨材から成り立ってますよね。
セメントが水と反応して硬化する。
骨材として砂が使われています。
一方の樹脂モルタルはというと
エポキシ樹脂と骨材(圭砂)から成り立っています。
つまりセメント(モルタル)は一切使わないんです。
モルタルと同様な呼び名を付けるとすると、『樹脂』になってしまいます。
モルタルのような使い方、見た目なので樹脂モルタルと呼ぶのではないでしょうか?
ま、主成分がエポキシ樹脂ですので、丈夫なのは理解できます。
この樹脂モルタルの施工が結構面白いです。
まずは樹脂を作ります。
エポキシ塗装をDIYされた方はまずいないと思いますが
エポキシパテを使ったことがある方は多いのでは?
パテは粘土状ですが、樹脂モルタル用の樹脂は液体という違いはありますが
A液、B液を混ぜるという部分は同じです。
主剤、硬化剤なんでしょうかね。
季節(気温)によって違う物を使うと言ってましたので。
液というからには、確かに液体です。
これに骨材を混ぜます。
今回は圭砂5号を使っていました。
この時に使うのはコンクリートミキサーです。
混ぜ終わった時点では、サクッとシットリという感じの、まさに『モルタル』然としています。
これを塗る(?)のは木コテを使います。
サクっと盛っていく様な感じです。

その後、鉄コテで『押さえ』ます。
左官作業をご覧になったことのある方はご存知かもしれませんが
モルタルやコンクリートの場合、タイミングを見計らって、コテで押さえると
水分が上に上がってきて、表面が平滑になっていきますよね。
樹脂モルタルでも似たような作業をするのですが
どうやら意味合いが異なるようです。
サクっと盛られた樹脂モルタルを、まさに『押さえ』ていきます。
職人さんは相当力を入れていました。
そして『押さえ』が終わった樹脂モルタルは、さっきまでの『サクっと感』が消え
『ビシッと』した感じになります。
擬音ばかりですいません。
どうにも上手く説明できません。
画像を載せますのでご勘弁を。
あ、海水浴場でやる遊びを思い出してもらうと、一番近いかも。
ほら、砂に水を混ぜると固まるじゃないですか。
あんな見た目です。
水の代わりに樹脂を使う。
うん。我ながら良い例えだ。

話は逸れますが、『押さえる』時に使うコテが面白いんです。
通常のコテは船首状の形をしていますが、押さえ用のコテは長方形なんです。
しかも、板がかなり薄い。
ゼンマイのバネのような感じの素材です。
もしかして鋼だったのでしょうか。
ちゃんと施工した樹脂モルタルでも目はかなり粗いんだそうです。
大規模な工場などでは、入り口部を樹脂モルタルのままにしておくらしいです。
こまかな穴がある状態なので、水切りになるんだってさ。
ちなみに厚さは5mm。
この程度の厚さでいいんですから不思議です。
丈夫さもそうですけど、さっき出てきた『重さ』です。
床面に施工した樹脂モルタル全体の重さで『持たせる』という意味なんですかね。
樹脂モルタル自身(同志?)がしっかり結合しているということか。。。
[ポリッシャー]
よく、コンビニで床の掃除に使われてるのと見た目は同じです。
異なるのは、床に接する面には大きなサンドペーパーが仕込まれてることです。
要はペーパーがけですね。
大きな凹凸を無くすために行うようです。
完成後に気付いたことなんですが
このペーパーがけを、もっと念入りにやってもらったら良かったな、と。
そうすれば、床のの平滑度が数段アップしたと思います。
コテ目なりに塗膜を作ってしまっているため、ウネリが残ってしまったんですよねー。

画像で白っぽく写っているのが削り粉です。
[目止め]
上に書いたように、樹脂モルタルは結構目が粗いのです。
そこで、上塗りをかけるには細かな穴を埋める必要があります。
それが目止めです。
目止めは、ほぼ樹脂モルタルと同じような物を塗ります。
見たところ、材料はほぼ同じです。
骨材の量が少ないのと、粒子が細かい(圭砂6号)ので
粘り気はあるものの、かろうじて液体状でした。
トロッとした液状です。
これもコテで塗っていきます。
職人はパテと呼んでいました。

白い樹脂を使ったので、一見上塗り完了のようですが
よく見ると、まだ樹脂モルタルの素材感が透けています。
[上塗り]
エポキシ塗装といっても、その施工方法は大きく分けて二種類あるようです。
薄膜塗装と厚膜塗装。
薄膜は通常の塗装です。
今回は薄膜ではないので詳しくは分かりませんが
刷毛やローラーで塗るのだと思います。
サンプルを見た限り、表面はウレタン塗装と似ています。
あんまりツヤツヤではありません。
自然な感じ。
注目は、今回チョイスした厚膜。
読んで字の如し。
塗膜が厚いんです。
約1mmあるらしいです。
塗膜1mmってスゴイですよ!
厚みがあるからこそ、表面が平滑になるんですね。
フラッシュサーフェス。。。
意味もなく、感慨深げ。。。
これであの透明感のあるツヤがでる訳です。
本来、表面を平滑にすることの目的はルックスの追求のためではないと思います。
食品工場などは厚膜を使うそうですが
これはやはり汚れの付着をさけることによって清潔さを保つことが目的でしょう。
薬品工場や、クリーンルームも同じ目的かもしれません。
汚れが付きにくいという点は、個人のガレージでもメリットです。
埃や、土、砂が溜まるところがありません。
コンクリの凹みに溜まってしまった油汚れを取り除くのは大変ですから。
さて、刷毛やローラーで塗装したのでは、この厚膜は作れません。
では、どうするの?
結構豪快というか、適当というか。。。
樹脂モルタルを作った時と同様に、A液、B液を混ぜて塗料を作ります。
上塗りの場合は空の缶の中で撹拌機を使って混ぜます。
で、出来上がった塗料を現場に運び、缶をひっくり返します。
ドロー。。。っと広がって行きます。
コテで均します。
以上。
場所によっては、缶をひっくり返さずに
缶から床にたらす感じで行き渡らせます。
ね?
塗装してるって感じじゃないですよね?
厚くできるわけだ。
塗装前に塗装屋さんに言われたんですが
「必要な穴があったら、今のうちに栓をしておいてください。」
そりゃそうだ。
こんな工法だったら、なんでもかんでも埋まってしまいますよ。
テープでマスキングしたって、テープごと埋まってしまいます。
作業中の画像は。。。
。。。。。申し訳ないのですが、ありません。。。。。
だってね、塗装の当日は、メチャクチャ暑かったんですよ。
ちょっと室内に涼みに入ってた間にほとんど終わってしまってたんです。
かかった時間は約30分ぐらいでしょうか。
他の樹脂モルタルや目止めも手際よくやってましたが
上塗りが一番早かったですね。
きっと可使時間の関係もあったと思います。
エポキシは、とにかく初期硬化が速いので、あっというまに表面硬化が始まるらしいです。
そうなる前に均してしまわないと、盛り上がったまま硬化してしまいます。
心配した臭いは全く大丈夫でした。
最近のエポキシ塗装は全く溶剤を使わないのだそうです。
よって刺激臭は全くなし。
アーモンドのような甘~い匂いがしました。
その匂いに誘われて虫が寄って来やすいのが難点だそうです。
たしかにマイガレージの床にも、一匹地層化しています。
と、いうような工程で、マイガレージの床塗装は行われました。
by shalogarage
| 2007-08-14 23:13
| ガレージハウス